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更新日:
2026年1月24日
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◎いきなり!ステーキ(2025年12月10日)
「いきなり!ステーキ」は東京都墨田区に本社がある株式会社ペッパーフードサービス(創業:1970年(昭和45年)2月、資本金:1億8,600万円、代表取締役:一瀬健作)が運営しているステーキのお店です。
創業者の一瀬邦夫氏は、日出学園高等学校を卒業後、洋食屋のキッチンナポリに就職したそうです。半年でキッチンナポリを退職し、上野の聚楽台に入社したものの10ヶ月で退職し、赤坂にあった旧山王ホテルに就職したそうです。山王ホテルで9年間、コックとして修行を積んだ後、1970年2月、東京の下町、向島に店舗面積6坪の「キッチンくに」を開業し、独立しました。最初に勤めたナポリから椅子、テーブルや冷蔵庫をもらってきて開業したそうです。
当初は、お客さんが入らなかったそうです。そこで目につくところにメニューと料金を載せた看板を掲げたところ、お客さんが入るようになったそうです。良心的な価格で美味しいステーキを提供したことから「キッチンくに」は繁盛し、2年後の1972年には両国、吾妻橋、小岩に出店し、合計4店舗を経営するまでになりました。
そして1979年には自宅兼店舗の4階建ての自社ビルを構えるまでになり、屋号を「ステーキくに」と改めました。さらに1985年10月、東京都墨田区向島に資本金500万円で「有限会社くに」を設立し、会社組織としました。そして1987年11月、東京都墨田区にステーキレストラン「ステーキくに」を開店するなど、事業を拡大していきました。
一瀬邦夫氏は、さらに事業の拡大を考えていたものの、牛肉の輸入自由化や円高によって牛肉が安く手に入るようになり、大手ステーキチェーンが価格を引き下げたことを脅威に感じていたそうです。値下げ競争になれば、資本力がものを言うため、低価格で勝負するための独自のシステムを開発することを考えたそうです。その結果、「タイマー付電磁調理器」と「鉄皿・受け台」という2つの製品が生まれ、これらを軸にした「ペッパーランチ」のビジネスモデルが誕生したそうです。
長年の構想の元、1994年7月、神奈川県鎌倉市にフランチャイズチェーン店舗第1号店として低価格ステーキ店「ペッパーランチ」大船店を開業させました。「ペッパーランチ」では、260度の鉄板に乗せた牛肉を提供しますが、牛肉は、お客の目の前で焼けていき、お客自信が適当なタイミングで食べるスタイルです。ステーキを焼くコックが不要というシステムで、ステーキを680円という価格で提供しました。オープン初日は500人の来店があったそうです。「ペッパーランチ」は繁盛し、1994年9月には東京都台東区に直営店舗第1号店(通算2号店)、「ペッパーランチ」浅草店を開店しました。
そして1995年8月、資本金を1,000万円に増資し、株式会社に改組、商号を「株式会社ペッパーフードサービス」に変更しました。「ペッパーランチ」事業は順調に発展し、2003年11月には海外進出第1号店として、韓国ソウル市に「ペッパーランチ」ソウルミョンドン店を開店しました。2004年11月には「ペッパーランチ」第100号店となる「ペッパーランチ」イオンりんくう泉南店が大阪府泉南市に開店しました。その後も「ペッパーランチ」の出店が続き、事業は順調に伸びていきました。
その一方で、一瀬邦夫氏は「本物のステーキを低価格で提供する」というビジネスを考えていたそうです。その構想を後押ししたのが「俺のフレンチ」で一世を風靡した坂本孝氏だったそうです。坂本氏からアドバイスを受け、さらに「僕はステーキに進出するつもりはないからあなたがやったらいい」と言われたことから、「いきなり!ステーキ」のビジネスを始めることを決断したそうです。
そして2013年12月5日、東京都中央区銀座に「いきなり!ステーキ」の1号店(銀座四丁目店)がオープンしました。(2021年3月末閉店)全席立ち食いスタイルで高品質な肉を低価格で提供することが話題を呼び、大行列の繁盛店となりました。
「いきなり!ステーキ」のビジネスモデルは、
1. 高品質のステーキ肉を原価率70%超というコスパの高い価格設定で提供する
2. 薄利でも利益を上げられるように立ち食いスタイルをとり顧客回転率を上げる
3. 肉マイレージでリピーターに手厚く還元することで固定客を取り込む
というものだったそうです。この結果、高級とされるステーキを「日常的に」「おひとりさま」で食べられるという新需要を創造しました。
当時の価格はリブロースが1g=6円(当時の税別表記)、サーロインが1g=7円、ヒレが1g=9円という価格設定で、これはファミリーレストランの中で高価格高品質を売りにするロイヤルホストのアンガスビーフのサーロインステーキがグラム単価10円超だったのと比較しても非常に安い価格設定でした。
1号店の出店後、1ヶ月半後には同じ銀座エリアに2号店、さらに3号店と立て続けに出店するなど、短期間で店舗を拡大していきました。首都圏を中心に店舗を増やしていき、2014年12月で30店舗を出店するまでになりました。当初は立ち食いステーキ専門店として運営され、20坪の店内に45人程度のお客が食事をする形態を採用していました。
2015年頃になるとブームが定着し、2015年からは地方都市にもフランチャイズ方式での出店を開始していきました。2016年8月には100号店となる恵比寿店がオープンするなど好調は続き、2019年には全国で500店舗を超えるまで店舗数が増えました。また、地方では郊外型の店舗もあり、着席できる形態も増えていきました。
しかし急拡大の影響か業績が悪化していき、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、2019年下期からは一部の店舗を閉店していきました。2018年12月期は売上635億900万円、経常利益38億7,600万円でしたが、2019年12月期は売上こそ675億1,300万円でしたが、3,400万円の赤字決算でした。その後も業績は低迷し、2020年6月、新設分割により子会社として株式会社JPを設立し、ペッパーランチ事業を承継、分離させました。そして2020年8月に(株)JPの全株式を投資ファンド、J-STARに85億円で売却しました。
そして業績不振の責任を取るとして、2022年8月12日の取締役会で一瀬邦夫氏は社長を退任し、長男の一瀬健作氏が2代目社長に就任しました。一瀬健作氏は店舗の再編とコスト削減を進めました。2022年12月期の売上は147億7,500万円、経常利益は5億300万円の赤字、2023年12月期の売上は145億8,700万円、経常利益は5億5,600万円の赤字でしたが、社長就任2年目となる2024年12月期は売上139億8,800万円、経常利益は1億300万円と黒字に転化させました。ちなみに店舗数は、2025年11月末現在、国内170店舗、海外12店舗になっています。また、ペッパーフードサービスは「いきなり!ステーキ」を主事業としながら、「炭焼ステーキ・くに」、「こだわりとんかつ・かつき亭」、すき焼きの「すきはな」や牡蠣と海鮮料理の居酒屋「かいり」などを展開しています。

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