とんかつ 新宿さぼてん

このサイトは、日本の地域の情報についてまとめました。

  メニュー

TOPページ 

観光地 

地域情報 

日本のホテル 

日本のニュース 

日本について 

美味しいもの 

海外事情 

海外のホテル 

食品の話 

雑学 

用語辞典 

リンク 


更新日:
 2024年9月8日



◎とんかつ 新宿さぼてん(2024年9月7日)
 「とんかつ 新宿さぼてん」は東京都新宿区に本社がある株式会社グリーンハウスフーズ(創業:1966年(昭和41年)12月1日、設立:1972年(昭和47年)7月27日、資本金:9,000万円、代表取締役社長:田沼千秋)が運営しているとんかつ屋さんです。
 株式会社グリーンハウスの創業者、田沼文蔵(たぬまぶんぞう)氏は1918年(大正7年)、福島県南会津郡下郷町に生まれました。23歳の学生の時に、太平洋戦争のため陸軍に召集されたそうです。約5年間、戦争に従事する間、多くの部下を亡くしたそうです。無事に生きて帰ることができた田沼氏は、亡くなった部下のためにも「社会に役立つ仕事をしたい」と考え、大学卒業後、1947年(昭和22年)4月1日から慶應義塾大学の嘱託となり、慶應義塾大学予科の学生寮(現在の川崎市登戸)の食堂の経営を始めたそうです。当時は、戦後間もない食糧難の時代で誰もが食糧調達に困難をきたす中、必死に食糧を調達し、学生のために食事を提供し続けたそうです。
 1954年(昭和29年)4月に有限会社グリーンハウスという会社組織とするなど、食堂運営は順調だったそうです。ちなみに、社名は慶應義塾の塾生から公募したそうです。そんな中、翌1955年(昭和30年)に創立100周年記念事業として食堂の地に記念館を建設する計画が立てられ、慶應義塾大学から食堂の立ち退きを求められたそうです。交渉によって代替地の提供を受け、取り壊しから1年後に食堂は再開されたものの、建物再建の資金調達や従業員に暇を出さなければならなかったことなど、かなり苦労したようです。受託業務の厳しさを身に沁みて感じた田沼氏は経営基盤の強化としてレストラン事業への進出を考えるようになったそうです。
 1959年(昭和34年)2月20日に横浜市港北区日吉に資本金200万円で株式会社グリーンハウスを設立、改組しました。その後、1960年頃から慶應義塾大学OBとの関係を中心に事業を拡大していったそうです。
 そして新宿副都心構想が持ち上がり、新宿駅周辺が大規模に開発されていく中、小田急百貨店地下名店街に1966年(昭和41年)12月、とんかつ店「さぼてん」1号店をオープンさせました。「さぼてん」という店名は、田沼氏がレストラン進出の準備をしていた頃、夫婦で海外研修旅行に行ったそうです。その時、砂漠の中で少量の水でたくましく生き抜いていた植物のサボテンを見て、どんな環境におかれても逞しく生き抜く生命力に感動し、その名前にあやかって命名されたそうです。当時、お店はメキシカンムードの内装を採用していたそうです。
 「さぼてん1号店」は、とんかつ自体の美味しさを追求することはもちろんですが、お客様がトンカツを揚げる間、待っている時間を楽しんでもらえるようにと、テーブルに胡麻の入った小さなすり鉢を準備したそうです。これは、お客様自身に胡麻を擦ってもらい、とんかつソースと混ぜて、自分で好きな「ソース」を作って食べてもらうというアイディアだったそうです。現在、様々なトンカツ店が、この「すり胡麻ソース」を採用していますが、このやり方は「とんかつ 新宿さぼてん」が発祥だったそうです。
 さらに、冒険的な試みであった「ごはん、キャベツのおかわり自由」というサービスも提供し、大好評だったそうです。このサービスも、現在、多くのトンカツ専門店で採用されているサービスですが、これもまた、「とんかつ 新宿さぼてん」が発祥だそうです。
 その後「さぼてん」は1970年(昭和45年)に吉祥寺店、1972年(昭和47年)に中野店、錦糸町店、千葉店と店舗の拡大が始まったそうです。この1972年には株式会社さぼてんを設立(資本金3千万円)しています。さらに1982年(昭和57年)に株式会社さぼてんを現在の社名、株式会社グリーンハウスフーズに社名変更しています。
 多店舗化を進めていた「とんかつ 新宿さぼてん」の大きな転機となったのが、1987年に出店した「デリカ平塚店」というテイクアウト専門のデリカ事業の開始だそうです。「レストランの味をご家庭で」というキャッチフレーズで、より多くの客に「さぼてんのトンカツ」を提供するようになりました。2004年に台湾に出店し、海外進出を始めると、その後2008年にタイ、2010年にシンガポールに出店するなど、海外展開を広げていきました。2013年には中国本土(北京)にも進出し、2024年9月現在、国内外を含め480店舗以上を運営しています。
 ちなみに1966年当初のからの初代ロゴは、普通にイメージする(棘はないものの)サボテンの木が使われていました。その後、1990年に文字だけのシンプルなロゴに変更され、2000年から現在も使われている丸の中に菊のような紋章に変更されたそうです。このマークは、「金鯱(きんしゃち)」というサボテンの花をモチーフにしているようです。家紋のような形は「高品質で洗練されたイメージ」を、太陽のような形には「お客様に対していつも輝いていたい」という想いが込められているそうです。
 「とんかつ 新宿さぼてん」の1号店は1966年にオープンしてから、ずっと同じ場所で営業を続けています。2019年7月12日にリニューアルオープンしたため、創業当時の店内の造りとは異なっていますが、創業当時と同じ場所で現在も営業しています。ちなみに店名は「1号店」ではなく、「小田急エース南館店」になっています。







・特選やわらかヒレかつ(90g)+牛すき煮巻きかつ















・とんかつ 新宿さぼてん 小田急エース南館店
 住所:東京都新宿区西新宿1-1-1 小田急エース南館内
 TEL:03-3343-3807
 営業時間:11:00〜22:00
 定休日:無
 駐車場:無
 アクセス:JR、新宿駅から徒歩約3分
 カード:可(JCB、AMEX)
 席数:41席
 オープン日:1966年(昭和41年)12月1日