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更新日:
2024年6月1日
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◎博多一幸舎(はかたいっこうしゃ)(2021年8月20日)
「博多一幸舎(はかたいっこうしゃ)」は福岡県福岡市博多区に本社がある株式会社ウインズジャパンホールディングス(創業:2004年、設立:2007年、資本金:1,000万円、代表取締役会長:入沢元(いりざわ・はじめ)、代表取締役社長:吉村幸助(よしむら・こうすけ))が運営しているラーメンチェーン店です。2004年3月に入沢元氏、吉村幸助氏、入沢功氏によって福岡市中央区大名で開業したのが最初です。
創業者の1人、入沢元氏は1972年(昭和47年)に北九州市で生まれ、幼少期に博多に移り住んだそうです。両親は2人とも耳が聴こえない聴覚障害の方だそうです。入沢元氏は小学3年生の時、父親が働いている会社の社長にペコペコと頭を下げている光景を見て、ショックを受け、自分も社長になると決めたそうです。そして入沢元氏は高校を卒業後、親戚の伝手で建築業界で働き始めたそうです。当時はバブル後期で仕事は多かったものの3K(きつい、汚い、危険)の職場は入りたい人が少ないことから、社長になれる確率は高いのではないかと考えたそうです。
会社を起こすためにダンプカー1台を買えるくらいの現金を持とうと昼も夜も働いたものの、景気の波に左右され、建築業に陰りがみえ始めた頃、入沢元氏は「このままこの業界にいていいのだろうか」と疑問を感じるようになったそうです。建築業界は手形決済が多く、仕事が完了しても入金は2〜3ヶ月後というのが一般的でした。しかし従業員の給料や経費は現金で毎月発生するため、建築業の社長は常に資金繰りのリスクを抱えていました。そこで「建築業からいったん離れ、新しいことにチャレンジしてみよう」と考え、現金商売で、かつ長く必要とされる事業がないか、模索し始めたそうです。
そんな時に弟の入沢功氏の友人、吉村幸助氏と出会ったそうです。吉村幸助氏は福岡市出身で、1976年6月29日に生まれ、筑紫台高等学校機械科を卒業すると建築会社に就職しました。しかし、板前の父親と居酒屋を営む母親の影響か、子供の頃から料理が好きで良く作っていた吉村幸助氏は飲食業に憧れを持ち、1998年に建築会社を辞め、餃子専門店に就職し、修行を積んだそうです。そして2年後の2000年にはラーメン店の店長を務めるようになっていたそうです。しかし2人が出会ったときは、2002年に店長を辞め、次の進路を模索していた時だったそうです。
吉村幸助氏は独学でラーメンを勉強し、自分のラーメンに自信を持っていたそうです。「屋台をひいてラーメンを売ろうと考えている。」という吉村幸助氏に対し、入沢元氏が「おまえのラーメン、一日に何杯くらい売れる?」と聞くと、吉村幸助氏の弟子が「「大将(吉村幸助氏)のラーメンなら300杯は売れます」と自信たっぷりに答えたそうです。この一言で心を決めた入沢元氏が「一緒にやってみるか。ラーメン屋を出そう。資金はある。」と吉村幸助氏を誘い、ラーメン屋をやることにしたそうです。
しかし2人とも飲食店経営の経験がなく、さらに当時は無職という2人に物件を貸してくれるところが見つからなかったそうです。また、入沢元氏は場所にはこだわらず、賃料の安いところからスタートしたいと考えていたものの、吉村幸助氏は「博多ラーメンと名乗るからには博多でしかやるつもりはない」と譲らなかったそうです。その結果、店舗が決まるまで数ヶ月もかかったそうです。
ラーメン一杯の値決めでも二人の意見は異なったそうです。当時の博多ラーメンは350円から500円程度が主流で、600円を超えるような価格設定は博多で1、2を争うような有名店だけだったそうです。しかし、吉村幸助氏は1杯、600円を主張し、「600円でやる。僕のラーメンはそんなに安いものじゃない。」と譲らなかったそうです。結局、「高すぎる、絶対に売れない」と考えていた入沢元氏が折れ、600円で始めることにしたそうです。
そして2004年3月に福岡市中央区大名に「博多 一幸舎」をオープンすると、開店時間前から店の前に長い行列ができていたそうです。そして吉村幸助氏のラーメンを食べたお客が「こんなラーメン食べたことない。すごいな。」と言っているのが聞こえたそうです。吉村幸助氏は「どこにもない、どこにも属さない、本物の豚骨ラーメンを追及したい。」と考え、独自に研究していたそうです。まさに、そんなラーメンが完成したのだと思います。
吉村幸助氏が作ったラーメンは、こだわりの自家製麺にきめ細かな泡が特長のクリーミーなスープがよく絡む深い味わいです。豚骨と魚介を合わせた泡立ちのあるまろやかな白いスープが特徴で、「元祖泡系」と自称しています。これは、2つの特注巨大羽釜で丁寧に下処理をした大量の豚の頭骨、背骨、丸骨を骨が砕けるまで強火で炊き続け、熟したスープに若いスープと骨を頻繁に継ぎ足しながら最高の状態の旨味、甘み、骨の味を引き出す独自の熟成追い炊き製法だそうです。
翌2005年には京都に出店するなど、創業から業績は好調で、2007年6月に株式会社ウインズジャパンという会社組織に変更しました。その後、2011年のインドネシア出店を皮切りに、海外へ積極的に店舗展開しており、2020年7月現在、国内17店舗、海外ではアメリカ、タイ、オーストラリア、ブラジルなど9ヶ国で46店舗を展開しています。
そして2021年6月15日付けで初代社長の入沢元氏が代表権のある会長に就任、2代目の社長に吉村幸助氏が就任しています。また、同日、新たに設立した子会社4社が傘下に連なる持ち株会社制に移行し、株式会社ウインズジャパンホールディングスを設立しています。
・博多一幸舎(はかたいっこうしゃ) 総本店
住所:福岡県福岡市博多区博多駅前3-23-12
TEL:092-432-1190
営業時間:11:00〜23:00
定休日:無
駐車場:無
アクセス:JR、香西駅から徒歩約10分
カード:不可
席数:18席
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