メニュー
TOPページ
観光地
地域情報
日本のホテル
日本のニュース
日本について
美味しいもの
海外事情
海外のホテル
食品の話
雑学
用語辞典
リンク
更新日:
2025年12月14日
|
◎スタミナラーメン:埼玉のローカルフード(2023年5月13日)
「スタミナラーメン」は醤油味のスープにニラ、モヤシ、挽肉、豆板醤で作られた餡をかけたピリ辛の餡かけラーメンです。合併前の旧浦和市、大宮市、与野市の時代から地元の人々に食べられており、さいたま市近郊地域のローカルフードでありながら、埼玉のソウルフードとも呼ばれている食べ物だそうです。
「スタミナラーメン」の誕生は昭和50年(1975年)頃だそうです。中華料理店、「娘娘(にゃんにゃん)」や「漫々亭(まんまんてい)」を運営していた矢島商事の社長、矢島敏雄さんらが開発したそうです。誕生のきっかけは、あるお客さんが中国の四川省へ行ったお土産として持ってきた1kgほどの豆板醤(トウバンジャン)だったそうです。今では珍しくないですが、当時は昭和47年の日中国交正常化から間もない頃で、中国の調味料は日本国内にはほとんどありませんでした。
矢島敏雄さんらは、その新しい調味料を使って何か目玉のメニューができないかと考え、味噌、醤油、ザラメ、唐辛子などを加え、半年かけて開発したあんかけのタレを使った料理がスタミナラーメンです。その店舗は、現在の「娘々 北浦和店」だったそうです。このため、スタミナラーメンを最初に食べたのは、近所の浦和高校の生徒達だったそうです。彼らに受け入れられたことから正式なメニューとなり、さらに数年間の改良を重ねた結果、現在の味になったそうです。
当時、矢島商事は大宮市に漫々亭、浦和市に娘娘、東京都(東十条)には小姑娘(しょうくうにゃん)などの店舗を運営していたそうです。各店とも餃子、タンメン、焼きそばなどがメインのいわゆる普通の中華料理店でしたが、スタミナラーメンがメニューに加わると、安くて美味しいラーメンとして学生やサラリーマンから絶大な支持を受けたそうです。特に「浦和の娘娘」は各種メディアに取り上げられて、人気を博したそうです。ちなみに「娘娘」という店名の由来は、満洲国で女の子を祝うお祭りの名前だそうです。
当時の矢島商事には寮があり、そこにあった工場で店長クラスの人達が餃子や麺などの仕込みをして、それぞれの店舗に持っていき、営業をしていたそうです。その後、矢島さんの意向で1990年(平成2年)に矢島商事は解散しました。この時、各店舗の店長クラスの人達が独立する形で独自にお店を運営するようになったそうです。したがって現在、「娘娘」、「娘々」、「漫々亭」などの店舗が残っていても、資本関係はなく、それぞれ独立したお店です。既に矢島商事の解散から30年以上経っていますので、それぞれの店舗でスタミナラーメンも独自に発展し、各店舗で味が異なっていると思います。
さいたま市のWeb siteによると2025年12月現在、さいたま市近郊に「娘娘」、「娘々」、「漫々亭」などの店舗が9店舗あるようです。
|