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更新日:
2016年6月3日
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◎カレーパン(2016年5月10日)
カレーパンとは、カレーを具とする惣菜パンの一種です。日本人なら知らない人はいないパンだと思います。細かい定義はないと思いますが、いわゆる「カレー」が中に入ったパンで、揚げてあるのが一般的です。
カレーパンは、1927年(昭和2年)、東京の下町のパン屋さんである名花堂(現在は有限会社カトレア洋菓子店)が考案したという説が一般的ですが、実際には、いくつかの説があるようです。
名花堂(カトレア)は、1877年(明治10年)に深川常磐町で創業しており、1927年(昭和2年)に二代目の中田豊治が「洋食パン」という名称で実用新案を取得しました。これが、カレーパンの発祥とするのが一般的なようです。当初は、「洋食パン」として販売されていましたが、いつの間にか「カレーパン」と呼ばれるようになっていったそうです。
ただし、この実用新案は「具の入ったパンをカツレツのように揚げる」という主旨であって、「カレー」という言葉は全く含まれていないそうです。このことから、カレーパンと言うよりも、ピロシキの方が近いように思われます。
現在、カトレアで販売している「元祖カレーパン」には、人参、玉葱などの野菜がたくさん入っており、高級な植物性のサラダ油、綿実油で揚げているそうです。
一方、1934年(昭和9年)に東京都練馬区で創業した「デンマークブロート」の創業者、井戸錠市氏がカレーパンを発明したとしていう説もあります。井戸錠市氏は、サンドイッチにカレーを用いることを考えていて、その結果、カレーサンドを発売したそうです。その後、さらに、揚げることを思いついたそうです。
この「デンマークブロート」は、2011年(平成23年)に「株式会社入舟本店」に社名変更し、屋号を「デンマークブロート」から「デンマークベーカリー」に変更しています。ただし、株式会社入舟本店は2014年2月28日に破産手続きをして、倒産したようです。現在、デンマークベーカリー株式会社という会社が練馬区で総菜パンなどを販売していますが、直接のかかわりがあるのかは分かりません。
またカレーパンは、インドカレーで有名な新宿の「中村屋」が発祥とする説もあるようです。中村屋は1927年(昭和2年)にピロシキを販売していますが、カレーパンは販売していません。1933年(昭和8年)頃、中村屋の職人が東京のある小さなパン屋でカレーパンを作っているのを発見したそうです。見かけはピロシキだったものの、中身はカレーだったそうです。早速、オーナーの相馬夫妻に話をして、中村屋もカレーパンを作り始めたのだそうです。
ただ、この話が本当であれば、中村屋がカレーパンを販売したとしても元祖ではないということになります。また、このカレーパンを売っていた小さなパン屋さんが名花堂だったのか、デンマークブロートだったのか、あるいは全く無名の別の店だったのかは分からないようです。


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