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更新日:
2024年9月29日
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◎近江ちゃんぽん(2024年9月28日)
「ちゃんぽん」と言うと、長崎の名物料理を思い浮かべますが、日本には長崎ちゃんぽんを起源として各地域で独自に発展した「ご当地ちゃんぽん」があるそうです。その1つが滋賀県で食べられている「近江ちゃんぽん」です。「ちゃんぽん亭」が「近江ちゃんぽん」の発祥店で、「近江ちゃんぽん」は「ちゃんぽん亭」の運営会社、ドリームフーズ株式会社の登録商標(登録日:2014年7月18日、登録5686500、商願2013-072253)になっています。
この料理は元々、1963年(昭和38年)に彦根市旭町にオープンした「麺類をかべ」という小さな店の人気メニューだったそうです。長崎ちゃんぽんとは全く異なり、うどんの出汁をアレンジした醤油スープに、野菜や豚肉などの具をたっぷり入れて、手鍋で煮込んだ料理だったそうです。
この「麺類をかべ」の事業を「ちゃんぽん亭」の初代社長である山本一氏が1986年(昭和61年)に継承しました。山本一氏は1988年(昭和63年)7月、「ちゃんぽん」を主力メニューにした「ちゃんぽん専門店」を彦根の郊外にオープンし、屋号を「麺類をかべ」から「ちゃんぽん亭 をかべ」に変更しました。
この「ちゃんぽん亭 をかべ」は大繁盛し、次々とチェーン展開をしていき、2004年に初めて滋賀県外に出店をしました。この時、京都の大型SCに県外1号店を出店したそうですが、お客さんから「こんなのは、ちゃんぽんじゃない」と言われたそうです。一般的に「ちゃんぽん」と言えば、豚骨や鶏ガラベースの「長崎ちゃんぽん」をイメージするため、うどんの出汁をアレンジした醤油スープに、野菜や豚肉などの具をたっぷり入れた「ちゃんぽん亭」の「ちゃんぽん」は、受け入れられなかったようです。
そこで山本一氏は、一般的な「ちゃんぽん」とは異なるちゃんぽんとして認識してもらえるように、新しい名前を付けようと考えたそうです。「彦根ちゃんぽん」や「滋賀ちゃんぽん」というアイディアもあったそうですが、近江牛、近江商人など、響きの良さから「近江ちゃんぽん」に決まったそうです。したがって「近江ちゃんぽん」という名称の料理が生まれたのは、2004年ということになります。
そして「ちゃんぽん亭 をかべ」は、2004年(平成16年)2月に屋号を「ちゃんぽん亭総本家」に変更し、さらにチェーン展開を続けています。この結果、彦根市を中心に「近江ちゃんぽん」が少しずつ広まっていったようです。
「長崎ちゃんぽん」と「近江ちゃんぽん」には、以下のような違いがあります。まず、麺の原材料に唐灰汁を使う「長崎ちゃんぽん」とは異なり、「近江ちゃんぽん」は小麦粉にかん水を加えて練り上げた生地を角刃で切った中華麺です。「長崎ちゃんぽん」のスープは豚骨や鶏がら出汁の白濁したスープですが、「近江ちゃんぽん」のスープは、うどんの出汁をアレンジした醤油スープです。「長崎ちゃんぽん」の具材は海鮮がメインですが、「近江ちゃんぽん」の具材は豚肉とたっぷりの野菜です。

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