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更新日:
2022年8月7日
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◎金沢カレー(2022年6月26日)
金沢カレー(かなざわカレー)とは、主に石川県の金沢市を中心とするカレーライス店で提供されているカレーライスのことです。このカレーライスが、日本の他の地域で食べられているカレーとは異なり、独自の特徴を持っていることから、近年、「金沢カレー」と呼ばれるようになりました。「金沢カレー」という名称が使われ始めたのは2005年頃のようです。この金沢カレーを有名にしたのは、カレーチェーン店の「ゴーゴーカレー」だと思います。むしろ「ゴーゴーカレー」の創業者、宮森宏和氏が「ゴーゴーカレー」を宣伝するために新しく作った名称ではないかと思います。
そのゴーゴーカレーは2004年5月5日に1号店を新宿、西口にオープンしています。また、「ゴーゴーカレー」のWeb siteには「金沢カレーブームの火付け役!」と書かれています。さらに「ゴーゴーカレー」のWeb siteには「金沢カレー協会」なるものの「正会員」と書かれていますが、この「金沢カレー協会」なるものも宮森宏和氏が作ったものだと思われます。
「金沢カレー協会」のWeb siteを確認すると、正会員は「ゴーゴーカレー」と「ゴーゴーカレー」の親に当たる「ターバンカレー」があり、それ以外は「ゴールドカレー」だけです。金沢のカレー屋さんは、どこも入会していません。これ以外は、店舗がなく、アパホテルが製造、販売している「アパ社長カレー」が何故か「正会員」になっています。また、ラーメン店の「ハチバン」が正会員となっていますが、「ゴーゴーカレー」とコラボして「ゴーゴーカレーらーめん」などを販売していましたのでビジネス上のお付き合いで正会員になっているものと思われます。
このため「金沢カレー」なる名称は、近年、できた新しい言葉だと思われますが、もともと金沢で食べられていたカレーの特徴は、一般的に以下の点とされています。
①ルーは濃厚で「ドロッ!」とした感じ。
②カレールーの上には「カツ」が載っており、その上にソースがかかっている。
③ステンレス製の舟型のお皿に盛りつけられている。
④先割れスプーンかフォークで食べる。
⑤付け合わせはキャベツの千切り。
⑥カレーのルーは全体にかけ、ライスは全く見えないように盛り付けられている。
ただし、ルールがある訳ではないので、お店によっては多少、違う点があるようです。また、地元、金沢を中心とした地域で有名なお店としては「チャンピオンカレー」、「ターバンカレー」、「キッチンユキ」、「カレーの市民アルバ」、「インデアンカレー」などが挙げられます。そして、これらのお店の創業者が、一時期は同じレストラン(レストラン ニューカナザワ)で働いていたということが面白い点です。それぞれのお店の流れをみていくと、レストラン ニューカナザワの初代チーフコックとして勤務した田中吉和氏が東京、新橋の「東洋軒」で修業していた時、メニューにあった「ブラックカレー」をアレンジしたのではないかと考えられます。
田中吉和氏はニューカナザワで4年ほど勤務した後、1961年(昭和36年)に金沢市高岡町で「洋食タナカ」を開業し、独立しました。オープン後、しばらくして現在の金沢カレーの源流となったカレーを提供しはじめたそうです。そのカレーは爆発的な人気を集め、あまりの人気ぶりで、徐々にカレー専門店の様になっていったそうです。他の人達も独立していくにあたり、人気になっていたカレーを出すことは考えられます。また、レシピの肝は別としても、大体のところは作り方が分かるのだと思いますので、似たようなカレースタイルが広まっていったものと考えられます。金沢に行った際には、是非とも、何店舗かのカレーを食べてみたいですね。
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