バッテラ、バッテーラ

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更新日:
 2024年9月29日



◎バッテラ(2024年9月29日)
 バッテラとは、酢飯の上に薄く削いだ酢じめの鯖の身と、甘酢で煮た白板(しらいた)昆布を重ねて型抜きした押し寿司です。さっぱりとした鯖と昆布の旨味が効いた一品です。白板昆布は、おぼろ昆布を作る過程でできる板状の昆布で、鯖の身に重ねることで乾燥するのを防ぎます。
 このバッテラは、大阪市にある「寿司常(すしつね)」というお寿司屋さんで生み出された料理です。お店の説明では明治24年(1891年)、寿司常の創業者、中恒吉氏が当時、大阪湾で大量に採れたコノシロを使って考案した寿司だそうです。コノシロとは、コハダが成長した魚のことです。コノシロの片身を2枚におろし、布巾で締めて売り出した寿司が好評となり、多数の注文を受けるようになったそうです。しかし、あまりに多くの注文が入り、布巾締めでは間に合わなくなり、木の船形の寿司型を製作したそうです。それを見たお客が、ポルトガル語の「bateira(小舟)」から「バッテーラ」と呼ぶようになったそうです。それが、いつの間にか「バッテラ」と縮めて呼ばれるようになったそうです。また、コノシロの値段が上がったことから、コノシロの代わりに鯖を使用するようになると、舟形よりも箱型の方が押しやすいと、現在のバッテラの形に変わったそうです。
 現在、寿司常では四代目当主が元々の船形に戻し、呼称も「バッテーラ」とし、バッテーラ膳というメニューを提供しています。
 バッテラによく似た料理に鯖寿司がありますが、こちらは巻きすで巻いて作るため、鯖寿司は丸みを帯びた形になっており、見た目が異なります。